外国人の同僚が動いてくれない理由

「今日が締め切りって言った仕事があるのに、普通に定時で帰っちゃったよ…」
「あー、もうなんで依頼しているのに動いてくれないんだろう」

外国人の同僚や部下に仕事を依頼した際、
依頼背景も説明して仕事を頼んだのに、期限すら守れていない…

そんな状況に面して、彼らの責任感のなさにガッカリしたことはありませんか?
「仕事を依頼するときは、ちゃんとできないものと考えて依頼している」
そういう海外赴任者の人に何度もあってきました。
でも、彼らの依頼は本当に伝わっていたのでしょうか??

外国人に伝わらない!あいまいで遠まわしな日本人。

「ABCプロジェクトの件でお願いがあるんだけど、、、
あなたが自分の仕事で忙しいこともわかっているんですが、
実は他のプロジェクトがとても忙しくなってきているんです。
それで過去5年分の売上データの比較に手が回らなくて。
でも、役員が過去データを気にしているから、できれば〇月〇日までにデータ比較の手伝いをしてくれたら嬉しいんだけど」

あなたはこんな風に仕事を依頼していませんか?
もし日本人の私たちが例のような指示を受けたら、「わかりました、では〇月〇日までに終わらせますね」と返事をすると思います。

ですが、これでは外国人の同僚たちは、すぐに「はい、わかりました」と、動いてはくれません。
なぜかというと、

1.指示があいまいで要点が伝わらないから
2.遠まわしな表現は外国人には伝わらないから
3.相手の仕事時間への敬意が伝わっていない

外国人と日本人とでは、意思の伝え方が大きく異なります。
そのため、外国人に仕事の依頼をする場合は、彼らに伝わる方法で、コミュニケーションを取る必要があります。

このように依頼をしましょう!

「ABCプロジェクトの件でお願いがあるんだけど、
過去5年分の売上データの比較を手伝ってほしいんです。
実は優先順位の高い他の案件が忙しくなって手が回らなくて。
あなたの都合はどうですか?
(あなたの上司にも私からちゃんと伝えるから、)
〇月〇日までにデータ比較の資料作成を手伝ってほしいんだけど…」

上記の依頼方法を、外国人に伝わらない依頼方法に比べると、3つの大きな違いがあります。

1.指示明確にする

英語と日本語では論理の組み立て方が異なります。
そのため、英語で依頼内容を明確に伝えるには、『結論(依頼事項)→理由→参考になる情報→結論(依頼事項)』という流れを意識して相手と話すことが重要です。

2.遠まわしな表現をしない

悪い例の「売上データの比較に手が回らなくて。」という言い方は、『だから自分ではできなくて、私に手伝ってほしいのね』と、相手に空気を読むことを要求しています。
この『空気を読む』ということは、外国人は不得意です。
そのため、あなたの意向を相手に明確に伝えることが必要です。

3.相手の時間に敬意を払う

私たち日本人はグループで働いており、職務所掌も明確でないため、自分の仕事を同僚に仕事を手伝ってもらう、ということはよくあることです。

ですが、海外特に欧米では、自分の仕事と人の仕事の線引きが明確なため、自分の仕事を人に依頼する、ということが一般的ではありません。
そのため相手の時間に敬意を払い、相手の立場に関わらず対等に接し、相手の立場を考慮してコミュニケーションを取ることが大切です。

依頼内容を明確に伝えるポイントとは

1.「結論→理由→参考情報→結論」論理の組立てをし、指示を明確に。
2.空気を読むことを要求しない。
3.相手の時間に敬意を払い、対等に扱う。

この3つのポイントは、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません。
できるだけシンプルな思考をして、外国人の同僚と円滑なコミュニケーションをとれるようになりましょう!