突然ですが、品質や納期等、クレームを入れている海外企業やベンダーと、
仲良く、フレンドリーに会議を行い、
そして夜はおもてなしをして帰ってもらっていませんか?
このような相手に気遣いのできる日本企業の皆さんは、もしかすると、
品質や納期、価格など不満を伝えているにも関わらず、状況が改善されない。
という問題を抱えているかもしれません。
今日はそんな皆さんに向けて、
海外企業や海外ベンダーとの問題を解決に導くポイントの1つを紹介します。
問題があることを明確に伝えることが最大のポイント
私たち日本人は何か問題があるとき、どうしてもその本人の前で直接的に問題提起をすることができません。
それは相手の顔をつぶすことや、相手に失礼になることを避けるために、遠回しの表現をしたり、第三者を挟めて問題提起することが私たちのビジネス文化の一部となっています。
ですが、海外(特に欧米)の企業とやり取りをする際に、この私たちのやり方をしてしまうと、相手に問題の重要度が伝わることはありません。
その上に、なごんだ空気での会議や楽しいお食事会でおもてなしをしてしまうと、「問題は大したことではない」という印象を相手に与えてしまいます。
ですが、このような誤解はどうして生じてしまうのでしょうか?
外国人にとって会議は何かを解決するためにするもの
外国人にとって、特に何かしらのクレームを受けている会社を訪問する際は、その問題を正しく理解し解決することが目的です。
これは、彼らの文化では、ビジネス上の問題を直接的に相手に伝えることは失礼に当たらない、ということが理由の一つとしてあります。
日本:問題は間接的に相手に伝え問題を解決する
海外:問題は直接的に相手に伝え問題を解決する
この大きな違いが、両者の「問題の重要度」の認識に誤解を生じさせる原因となっています。
この誤解を避けるためにも、海外の企業やベンダーがあなたの会社を訪問した際には、明確にどんな問題を抱えているのかを相手に伝えることが大切です。
日本の仲介業者やパートナーがいる場合は?
日本の仲介業者やパートナーが間に入っている場合、
彼らに要望や問題点を伝え、そこから海外企業やベンダーに連絡をしてもらっていると思います。
このことから、私たちは打ち合わせは和やかに行い、問題をあまり協議せずに終わりがちです。
ですがこの場合においても、もし海外の企業やベンダーがあなたの会社に訪問する際は、要望や問題点をはっきり伝えてください。
(もちろん詳細は仲介業者やパートナーに任せて問題ありません)
相手に問題を明確に伝えない場合、あなたの行動は、
海外企業にこのような印象を与えてしまいます。
『現在進行形の問題が起きていて、
日本のパートナーを通してクレームを入っているにも関わらず、
会議ではクレームについて深く話し合わず和やかに会議が終わる。
そして会議後にはまたクレームが入る・・・
日本人はこのことを本当に問題に感じているのか?
それとも私たちのパートナーが大げさなだけなのか?』
このように、日本の仲介業やパートナーがいるとしても、
会議や打ち合わせの場で、あなたの要望や問題を伝えることが、
あなた・パートナー・海外企業との間で誤解を生まないための大切なポイントとなっています。
クレーム・問題点は明確に相手に伝えること
ビジネス文化の違いから、私たちが海外企業・ベンダーとやり取りをする際には気を付けなければいけないことがあります。
それは、クレーム・問題点がある場合は、会議や打ち合わせの際に明確に相手に伝えること。
これは仲介業者やパートナーが間にいる場合でも同じです。
誤解を避け、効率的に問題解決をし、目的を達成するために明確なコミュニケーションをとるようにしましょう。