リスニング力を上げる勉強をやめて下さい!

「言っていることが聞き取れないのに笑って誤魔化してしまう…」
「とりあえず聞いて頷いていたら、実は相手が質問をしていた…」
「100%分かってないのに聞き流してしまって、仕事のやり直しで時間のロス…」

そんな経験があるあなたは、リスニング力を上げる勉強を一旦止めて下さい!

今日は「英語が聞き取れない・分からない」と悩んでいる方が、リスニング力よりも最優先で身につけなければいけないスキル「聞き返す力」についてお話をしていきます。

最低1000時間リスニング力が上がるまでに必要!

そもそも日本人が英語を聞き取れるようになるまでに必要な時間をご存知ですか?

その時間は、最低1000時間。
1日1時間リスニングの勉強をした場合でも最低3年かかる計算になります。

しかもこの1時間は、聞き流すタイプのリスニングの勉強ではなく、意識的に聞き取ろうとしてリスニングを行う勉強方法で、1時間です。

つまり、リスニング力を上げたければ、1日1時間リスニングの勉強する時間を確保して、なおかつ、1時間集中して「聞き取ろうとする」リスニングの勉強が必要になるということです。

でも、そもそも1日1時間集中する時間を持つのは難しいですよね。
しかも、明日も明後日も英語を使うのに、リスニング力が上がるまでの1000時間待てない…

そんな方が「今」するべきことは、1000時間もかけて「リスニング力」が上がるのを待つのではなく、3日で使えるようになる「聞き返すスキル」を身に着けることです

そもそも分からない時、聞き返していますか?

あなたは、聞き取れなかった時・分からなかった時・理解できなかった時、そもそも聞き返せていますか?

実は、私の個人のお客様のほとんどが、この「聞き返す」ことができておらず、その場で愛想笑いをして誤魔化してしまっています。
もちろん、面倒だとか、気まずいとか、話の腰をおりたくないとか、様々な感情はあると思います。

ですが、この分からないのに聞き返さない、という行為は、どんなに愛想笑いをして分かっていない空気をかもし出していても、欧米人にこのように受けとられます。

『聞き返さない=理解している』

だから、後になってあなたが理解していないことが判明して、
『良い格好しないで、聞き返せばいいのに…』とネガティブな印象として受け取られることもあるわけです。

欧米では特にですが、分からないことを聞くのは常識・マナーであり、話を聞く側の責任の一つです。
聞き返すのが恥ずかしいとか、失礼にならないか心配と思うかもしれませんが、聞き返さないことこそがマナー違反であることを覚えておいてくださいね。

聞き返すスキルは3日で使えるようになる

では、具体的にどうすればいいのか?
もし、あなたが相手がゆっくり英語を話してくれれば聞き取れるなら、聞き返せばいいだけです!

この時のポイントは、ただ単に「Could you say it again」と聞くのではなく、
『何が分からないのか』を明確にし、『場面に合わせた聞き返し方』をすること。
そして、あなた自身が『ゆっくり話す』ことです。

例えば、

  • 全体的に意味が分からなかったのか
  • 単語の意味が分からなかったのか
  • 聞き取れたけど何を意味しているのか分からなかったのか

これらを明確にして聞き、下記のような場面に合わせて使っていく。

  • 1対1で話しているとき
  • 複数で話しているとき
  • カジュアル・フォーマルな場面

そして、質問をするときは自分自身が『ゆっくり話す』。

「何が分からないのかを明確にして」「場面に合わせた聞き返し方をする」「自分自身がゆっくり話す」
この3つをおさえ聞き返すフレーズのレパートリーを増やすだけなので、
フレーズの暗記をしたとしても、相手に聞き返せるようになるまで3日もかかりません

分からない時に聞き返す、ということを一週間も続けていけば、この聞き返す力を身に着けることができますよ。

その上、聞き返すことで、相手と英語でコミュニケーションを取る時間が増えるので、結果的にリスニング力も伸びていくんです。

リスニング力が上がるまでの1000時間の間、分からないことを分からないままにして誤魔化したり、気まずくなったり、仕事のやり直しをするよりも良いと思いませんか?

リスニング力が上がっても必要な「聞き返す力」

「聞き返す力」を今、身に着けておくメリットはそれだけではありません。

あなたがグローバルな環境で仕事を続けていく限り、どんなにリスニング力が高くても必ず相手の言っていることが聞き取れない場面に当たります
だから、リスニング力は高くても「聞き返す力」は必要なんです。

英語は世界の共通言語で、インド訛り・イタリア語訛り・フランス語訛り・中国語訛り・ベトナム語訛りなど様々な訛りがあり、ネイティブですら聞き取れないこともあります。

そして、逆に英語力が低い人とコミュニケーションを取って、言っていることが何なのか分からないことだってあります。

そんなとき、英語ネイティブの方が何をするかというと、聞き返すこと。
そしてあなたも、そんな状況下では必ず聞き返す必要があります。
なぜなら、それがグローバルな環境で働く際の常識でありマナーで、様々な国の人と仕事を進めていくために必要なことだからです。

リスニング力が上がればうまく英語でコミュニケーションがとれる、と思っている方が多いのですが、実は、円滑なコミュニケーションを取るために必要なのは、リスニング力よりもこの相手を理解するための「聞き返す力」なんですね。

すぐに使える「聞き返す力」を身に着けよう!

グローバルな環境で働く際、分からないことがあったとき聞き返すのは、常識でありマナーです。

聞き返すときに必要なのは、たった3つのポイント。
1.何が分からないのか明確にして質問する
2.場面に合わせて質問をする
3.自分自身がゆっくり話す

リスニング力が上がるまでには最低1000時間かかりますが、この3つのポイントをおさえた聞き返し方のレパートリーを増やしてフレーズを暗記するだけだと3日もかかりません。

この「聞き返す力」はどんなにリスニング力が上がっても必要なスキルです。
あなたがグローバルな環境で働いているのであれば、まずは相手の言っていることを理解し仕事を進める、ということを目的にし、この「聞き返す力」を身に着けていってくださいね。